モンゴルの旅 (2) ツァータンの人々に会いにタイガの森へ

モンゴルの旅 (2) ツァータンの人々に会いにタイガの森へ

モンゴルの北西部ロシアとの国境近くにある針葉樹林地帯。

そこは”タイガ”と呼ばれ、トナカイと共に生きる遊牧民たちがいる。

彼らはもともとトヴァ共和国に居住していたトヴァ民族。

一般的に彼らは”ツァータン(トナカイを飼う人々)”と呼ばれます。

ツァガヌール湖の近くでホームステイをして1週間。

ついに彼らを訪れる機会がやってきました。

ツァータンの住む”タイガ”

ホーストレッキングでツァータンの住む森”タイガ”へ

モンゴル遊牧民式の生活にも慣れてきたある日。

家族と夕食を食べていると、エカが「明日からツァータンの人々に会いに行かないか?」と。

ついにこの日がやってきた。

ツァータンの人々は”タイガ”の山岳地帯にトナカイと共に遊牧しながら住んでおり、訪れるのはツァガヌールからでも簡単ではない。

ホーストレッキングで1泊2日かけてやっと彼らのもとに辿り着く。

数日間の食料を買い込み、自分とエカのための馬2頭と荷物用の馬1頭の計3頭を準備した。

馬を休憩させながら少しずつ向かう

案内役のエカに荷物用の馬を任せ、こちらは一人でのんびりとモンゴルの平原の中を行く。

草を食べたり、おしっこしたり、自由奔放な馬を何とかコントロールしながら進む。

馬のコントロールに必死な私とは反対に、途中で会うモンゴルの人々は馬にサドルをつけることもなく、そのまま馬の背中に乗っている。

さすが遊牧民です。

途中の水場で休憩し、準備してきたサンドウィッチを頬張る。

馬にも十分草を食べさせ、川で水を飲ませてあげる。

平原を馬で悠々と進む

1日目はきれいな川の流れる場所で1泊した。

まだ9月なのだが、夜になると結構寒い。

準備してきた2つの寝袋を重ねて眠りについた。

ツァータンの人々との出会い

2日目のホーストレッキングは1日目よりハードだった。

地面が湿原のようにぐちょぐちょになっている。

湿原のような森の中を進む

これは馬でしか来れないわけだ。歩いたら足がずぼっと泥にはまって抜けないだろう。

馬も歩きにくそうで、突然泥の深みにはまったり、川を越えるのを怖がったりして、コントロールするのが大変だった。

後半はもうお尻がパンパンになって痛くて、ひざはガクガクになっていた。

ホーストレッキングって意外とキツイです。

だけども秋の森は黄色く赤く染まって美しく、そんな苦労も気にならない。

休憩中は自然になっているベリーを拾って食べたり、少しずつ進んでいく。

そんな森林地帯の中を歩いていると、前方に馬に乗った人の姿が見えてくる。

あれ?よく見たら馬ではなくて、トナカイに乗ってる!

道中であったツァータンの人々

トナカイに乗っている人は今までの人生で初めて見ました。

しかもこんな小さな子供がトナカイを操っている。

どうやら数日間、彼らの家にお邪魔することになるようです。

ツァータンの人々が住む移動式テント

彼らは写真のように木で作った骨組みに、厚手の布を巻きつけたテントに住んでいます。

外にはソーラーパネルがあり、テントの中にはテレビもあります。

中央にある薪ストーブに火をつけると中は一気に温かくなります。

トナカイをつないで樹皮を食べさせている

ツァータンの人々はトナカイを放牧して暮らしています。

人々はトナカイに乗りこなして移動し、荷物を運びます。

トナカイの角は薬になり、食料としてトナカイの肉を食べミルクを飲み、毛皮はコートや靴になるそうです。

彼らと共に暮らして3日目に初めてトナカイに乗せてもらいました。

ちょうどこの時期は松の実が取れる時で、トナカイに乗ってその仕事を手伝ってきました。

乗り心地はロバのような、馬よりも安定した感じで、操り方は馬と一緒でした。

トナカイを乗りこなすツァータンの人々
トナカイに乗って集めた松の実

松の実の集め方は極めてシンプル。

松がたくさんある山の上の方までトナカイに乗って登っていく。

長い木の棒で枝を揺らして松ぼっくりを落とす。

落ちてきた松ぼっくりを袋に詰める。

斧で松ぼっくりをつぶして実を取り出す

その後、斧で松ぼっくりを叩いて中にある実を取り出します。

松脂がついて手がネバネバになります。

ふるいにかけて松の実だけを取り出す

そして最後にふるいにかけて松の実とその他の部分を分けます。

これが彼らの貴重な現金収入になるそうです。

仕事を手伝った後は、彼らの住む美しい自然の中を歩いてみました。

山の上流から川が流れてきている
タイガの森
山の上の方まで登ってみた

秋色に染まった森とゴツゴツした山。

山の上流から流れてくる川の水はそのまま飲めます。

トナカイの主なエサは草のほかにコケだそうで、地面にはたくさんのコケが生えていました。

ツァータンの人々は、トナカイの食糧を求めて年に何回も移動を繰り返すそうです。

突然彼らを訪れたにも関わらず、彼らは見知らぬ旅人である私を心よく迎えてくれました。

赤ちゃんのお世話をする兄
遊ぶのが大好きなかわいい子供たち

彼らの住むテントの中で寝床を用意してくれ、数日間一緒に寝食を共にしました。

母親がパンを作り、おばあちゃんは赤ちゃんの世話
おばあちゃんと赤ちゃん
家族そろって朝ごはん

かわいい2人のおちびちゃん達ももうすぐ小学校にいく年ごろ。

ツァガヌールには小学校があり、彼らは学校の寮に住みながら勉強するそうです。

おわりに

数日の滞在後、また同じ道を辿ってツァガヌールに帰りました。

メールアドレスもない彼らだから、モンゴルを離れた今では連絡を取ることも難しい。

でもいつかまた素敵な彼らと出会えることを願っています。

旅の続きはこちら

モンゴルの旅 (3) モンゴルの道なき道をヒッチハイクで行く

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